合宿免許 自動車教習所を掲載

フォード型が大量生産されると同時にフォードの会社は板ガラスの大量生産の方式を開発した。
つまり、炉の中でガラスがどろどろに熱せられて、その熱せられたガラスをうまいこと、上のほうに引き上げて、だんだん冷却しながらローラーコンベアの上に乗せるのです。
そしてやわらかく固まりかかったガラスをロールの間にはさんでしまう。
そしてロールが長い長いガラスの帯を延ばすのです。
だんだん延ばしているうちに、ガラスが薄くなったころにはもう冷えている。
それを切って板ガラスにする。
それを自動車に使ったのです。
そうすると、ガラスの製造工場のようすが見た目でも大きく変わります。
シリンダーブロックもオートメーションで加工されるそれから、エンジンをつくる風景も大きく変わった。
いま、たとえば四気筒とか六気筒とかいうエンジンは、そのシリンダーは大きなブロックの中の四つないしは六つの穴としてある。
つまりシリンダーの円筒が四つか六つ並んでいるのではなくて、大きな塊の中に四つか六つの穴があいている。
これをシリンダーブロックと言います。
シリンダーブロックをまずつくって、シリンダー用の穴だけではなくて、ほかのさまざま部品がそこで活躍できるような穴もあけなければならないし、あちこち削らなければなりません。
シリンダーブロックそのものは鋳造品です。
鋳造されたシリンダーブロックがローラーコンベアの上を流れていくと、一つの工作機械につかまります。
工作機械の前にくると、そこで自動的に止まる。
そうすると、チャックといって、シリンダーブロ。
クをつかまえるしかけがあるのですが、それがしっかりとシリンダーブロックをつかまえる。
たとえば穴をあける場合で言えば、その穴は一個所ではなくて四個所も五個所もあります。
四本か五本のドリルが上から自動的にスーっとおりてきて、あるものは深く、あるものは浅く、あるものは大きく、あるものは小さく穴をあける。
作業が終わるとスーとドリルが上に上がってしまって、チャックがシリンダーブロックを解放する。
そうするとシリンダーブロックがトコトコとひとりで次の工作機械のステーションへ行って、またそこで削られたり穴をあけられたりします。
そういうステーションをいくつもいくつも通っていく。
こうして、初めは単純な鋳物だったものが、最後は完全なシリンダーブロックとしてできあがってしまう。
この間か、三〇〇メートルから五〇〇メートルぐらいある。
人はほとんど見えません。
以前でしたら、それぞれの工作機械には係の労働者がいて、ある労働者はそのシリンダーブロックの第一のシリンダーの内部を削り、第二の労働者が二番目のシリンダーの穴を磨くというふうに作業したでしょうが、いまはそういう工程がまったく無人で自動的に行われています。
労働者はどこにいるかというと、テーブルの前の椅子に腰をかけてあたりを見ているだけです。
ところで、我われがナイフで鉛筆を削ると鉛筆の削りくずができるように、当然にも金属を削ったら金属の削りくずができる。
これは切粉と言うのです。
切粉はたいてい、ちょうどリンゴの皮のようにクルクルと巻いて出てくる。
その切粉がひょっとシリンダーブロックとチャックの間にはさまったりしますと、わずかですが位置がずれる。
そうすると、そのときに上から刃物が下りてきたのでは、わずかにずれたところを削ってしまう。
これでは困ります。
間違って削ってしまっては、目標とするエンジンはできません。
そういう場合は、テーブルの上のランプがポッと赤くつく。
それで、どの工作機械のステーションでトラブルが起こっているかということがわかって、労働者がそこへ行って切粉をとりはずして調整する。
そういう仕事を労働者はすることになります。
こういう機械はトランスファーマシンと言います。
トランスファーマシンが入ってくると、これまたエンジン製造工場は一変します。
ことほどさように、自動車が大量生産されるようになると、自動車のつくり方自身も変わり、工場内の風景も変わりましたが、同時に、製鉄所であれガラス工場であれ、機械工場であれ、風景が一変する。
そうして全体として言えることは、ますますオートメーションが広がるということです。
ガソリンリン,灯油などを分留するガソ原油を熱して,原油から各種石油製品を分留するさらに燃料のガソリンを原油からつくらなければならない。
このつくり方が変わってきました。
原油の中にはいろいろな石油が含まれています。
それらはガソリンであり、灯油であり、軽油であり、重油です。
ガソリンがいちばん軽く、重油がいちばん重い。
ガソリンがいちばん蒸発しやすい。
つまり低い温度でガソリンが蒸発する。
その次にやや高い温度で灯油が蒸発し、それより高い温度で軽油が蒸発し、最後に重油が残るのです。
ですから、灯油をつくるには、まず原油を窯の中で熱してガソリンを蒸発させ、パイプで別の容器に導いてやる。
そこで冷やせばもとの液体にもどるでしょう。
つまりガソリンができるということです。
これを分留と言います。
ガソリンだけ分かれて蒸留されるのです。
次に温度を高めてまた熱してやると、今度は灯油が分留される。
次に軽油が分留される。
そして重油が残る。
こういうふうにして原油からさまざまな石油製品を取り出せるのですが、一九世紀の後半でまだ自動車が大量生産されていないときには、石油といえば灯油がいちばん使われたものです。
あとは重油、軽油で、ガソリンには使い道がなかったのです。
だからガソリンはよけい物として捨てられていました。
恐ろしいものが捨てられていたものです。
ガソリンエンジンの発明のきっかけ自動車を発明したのは、ドイツのベンツです。
一八八五年(明治一八年)に最初のガソリン自動車がこの世に誕生した。
ベンツがガソリン機関の発想をつかんだというのは、ベンツの家のそばで火事があったのですが、その火事から彼はその発想をつかんだ。
その家の奥さんが台所で火をおこしていた。
しばらく離れたところにガソリンの入った容器があったのです。
そのガソリンが、火から離れているにもかかわらず、ふいに燃え出し、アッという間に大火事になって、家は丸焼けになってしまった。
このニュースをベンツはきいた。
火から離れているのになぜガソリンが燃え出したかというと、ガソリンの蒸気が流れていって、蒸気に火がついた。
すると火は蒸気のもとのほうに走っていきますから、もとの液体のガソリンのほうまで到達して、そこで液体がどんどん蒸発しながらすごい勢いで燃え出したのです。
こんなに蒸発しやすいものなら、外で燃すのではなくてシリンダーのなかで燃したらいいのではないか、というのがベンツのガソリン機関の発想のきっかけです。
ガソリンは、それほど恐ろしいものなのです。
ところで、その頃は、まずガソリンを分留してガソリンを取り除き、次に灯油を分留して取り除くというふうに、順じゅんに作業が切れ切れに行われていました。
こういう切れ切れに行われる作業をバッチーシステム、あるいは回分作業と言います。
ガソリンはガソリン、灯油は灯油で取り出して原油全体をすっかり分留してしまうと窯のなかにまた原油を詰めこむという作業になる。
この原油の分留作業が大きく変わったのです。
たくさんの棚をかかえた大きな蒸留塔をつくって、加熱炉で原油を熱するようになりました。

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